ケーブルの高野山駅から奥の院入口まで約8.3キロ。3キロ地点の大門までは、人に全く逢わなかった。お礼まいりの場所は、遍路により違う。10番だったり10番から1番まで逆打ちだったり・・・。私は高野山から始まり、高野山で終わる。歩き出すと、つい調子が出てしまい、気がついたら、1キロを9分半くらいのスピードで歩いていた。途中、冷たい氷まじりの雨が顔を叩く。クリスマスで連休で寒いから、人は少なかった。
<高野山奥の院へお礼まいり> |
奥の院の大師御廟へ行き、遍路の報告をすると、ホッとして気がゆるみ、「おだいしさま〜」と、子供のようにベソをかいていた。
足の爪がはがれてプカプカになった。膝を壊した。筋肉を支える上下伸筋支帯が毎回、悲鳴をあげてはれるようになった。遍路へ行く度、ゲソッと痩せた。足の甲の形が変形した・・・など、体のいろいろなところを犠牲にした。でも私は、歩き1巡目を無事終えることができた。大雨の日も、吹雪の日も、強風の向かい風の日も、猛暑の日も、厳寒の日も・・・自然に受け入れてもらい、歩かせてもらった。こうして貴重な経験という宝物を手にした。
<高野山 奥の院>
満願で満顔の笑顔。 |
歩きが、もちろんいいけれども、車でも、バスでも、自転車でもいい。1人でも多くの人に、遍路を経験していただきたい。だから私は、歩き2巡目を08年01月から始めることにした。今度は、「己の行」のために「2泊3日つなぎ歩き遍路」をするつもりでいる。
遍路日記は、まだまだ続きます。
なお、今年もう一周、車でも遍路をし、来年4月に出版の予定です。 |